過日のエントリにも書きましたけど、旅を終えて家路につく心境と同じで、J3というカテゴリを2年経験しまして、J2に戻れると決まった瞬間から、大変だったけれどいい経験になったし、楽しいことも沢山あったなと感じてます。


J3の2年間の総括とまではいきませんけど、おさるなりに感じたことをまあ、感想文的に纏めてみます。

来年からJ3を経験することになるお隣のサポさんなんかの参考になるかも・・・ならないかな?(^^;

■J3の各スタジアムについて

おさるは栃木SCのJFL時代も経験してますし、最近でも栃木SCの試合がない日に地方リーグ(関東1部)やJFLの観戦に行くこともありますので、スタジアムイベントとかそういうのも含めて、ある程度は想定してましたし、ほぼ想定通りだったかなと思います。

JFLののどかな感じっていうんですかね。

試合以外ではのんびりしたムードのスタジアムが多かったです。

それとスタジアムによって(というか、ほとんどのスタジアムがそうでしたけど)、メインスタンドのみの開放とか、バックスタンドは開放しないケースが多かったです。仕方ないといえば仕方ないですが、入場ゲートが1か所のみ(つまり相手サポも同じゲートからの入場)なんてこともありました。


ただ、例えば大分や鳥取、富山のようにJ1やJ2を経験したチームのスタジアムは規模こそ縮小傾向にあるものの、J2のスタジアムのような華やかさもありました(鳥取あたりはJ2の頃とほとんど変わってないですよね。ガイナマンも健在だし)。


それと、一番感じたのはJ3は地方が多いw

都内でできるのFC東京U23だけで、首都圏はYS横浜と相模原くらいですよね。後は地方ばっかり。

北は秋田、盛岡。南は鹿児島、沖縄までと幅広いし、飛行機使う距離のチームが多かった印象です。一番近い福島でも高速で2時間かかるし。

J2だと関東近郊結構ありますし、水戸なんかはすぐですし、来年は大宮も加わりますし、アウェイも行きやすいですよね。

J3はチーム数は少ないとはいえ、地方にバラけているのでなかなか大変でした。


そして、アンダーチームの存在。

セレッソとガンバとFC東京ですけど、セレッソとガンバはトップチームと同じスタジアムでしたので、J2でも経験できないようなすごいスタジアム(吹田スタジアムは本当に素晴らしいスタジアム!)で試合を行うこともありました。もちろん、飲食売店やスタッフの規模はトップチームの試合から見たらのどかなもんだと思いますけど。

一方でFC東京は西が丘。栃木SCもJFL時代やJ2初年度だったかな?に経験してますけど、都内なのでアクセスはいいんですが、規模的にはプロサッカーのスタジアムという感じではないですよね。みやすくていいスタジアムではありますけど。そういえば、西が丘も飲食売店規模が小さくて苦労しました・・・。


■飲食売店について

飲食売店といえば、前述のようにJ2経験したチームは多少縮小傾向はありましたが、基本的に賑やかでした。そして長野や鹿児島、相模原、琉球(沖縄)、福島、先日の沼津なんかも割と充実してて楽しかったです。個人的に一番充実してて楽しいなと感じたのは相模原でしょうかね。

ただ、困ったことに我々栃木SCサポの数が多すぎて試合前に売り切れちゃうとか、客の処理しきれなくてすごい行列になったりなんて光景がよくみられました。

聞くところによると、J3は観客数が数百人にも満たない試合が普通だそうで、こればっかりは仕方のないことだとは思いますが、こういう所もJ3なんだなと感じました。



■運営について

おさるはアウェイに行くときは必ず事前に相手チームの公式サイトをチェックします。アクセスとかチケットの価格や購入方法とかの確認を行うためですけど、これもどことはあえて書きませんけど、正直さっぱりわからないようなチームもありました。

試合会場なのか練習場なのかよくわからない、チケット価格も買い方も不明・・・っていうようなのも一部のチームですけどあります。


運営に関しての振り幅というか、クラブによって全然違うのがJ3というリーグだなと思います。

これは、恐らくですが、そもそもの考え方の違いもあるんじゃないかなと思います。興行として上(J1)を目指すのか、上を目指すんじゃなくて単に地域の活性化を目的とするのか、市民団体がちょっと大きくなった的なクラブ運営なんかもありましたし、クラブの体力(資金や人員)なんかも関係するでしょうし、みんなが同じようにはいかないんだなと思います。

そこへいくとJ2やJ1はある程度の運営ができている。これはクラブライセンス制度も関係してると思います。J3はJ1やJ2と比較するとライセンスの基準が低いんで、そこそこ緩い運営でもリーグ参戦できてしまうと。

個人的にはこういうことはある程度予測していたんで、すごく困るといったことは少なかったですけど、それでも戸惑うことは多かったですよ。



■試合について

J1やJ2と比較してレベルが低い・・・と思われがちですが、サッカーのやり方が違うだけでレベルの差というのはそんなに感じなかったです。

個人レベルだとさすがに違い(例えばトラップやパスの質)はありましたけど、J3の選手はその分走力で上回るとか、フィジカルで上回る選手が多いように思います。

それと、やはり我々J2から降格したプロチーム相手となるわけで、そういう栃木SCを倒してやるぞという気概がものすごく強かったんじゃないかなと思います。おさるがみてても気持ちは相手の方が上回ってるという試合が多かったように思います。

特にアマチュア主体のチームなんかだと、気合というか、気持ちが全然違いましたね。これはカテゴリ関係なく見習わなきゃいけないことだと思います。サッカーは最後に勝敗を左右するのは『気持ち』ですからね。


それと、試合に関連して審判のレベルですが、これはさすがにカテゴリ下がったなと感じずにはいられなかったです。

ジャッジのミスや基準、試合コントロール様々な面で経験不足を感じる審判が多かったように思います。

J3が例えばU23チームが存在しているように、審判も経験を積ませる意味合いの強いカテゴリなのかなと。

こっちはたまったもんじゃないですけどね。

でも、そういうカテゴリだと割り切るしかなかったですよね。もう、こういうもんだと。



■サポーターについて

少数精鋭とでも言いましょうか、長野や北九州(それでもJ2時代よりずいぶん減りましたが)あたりはアウェイにいらっしゃるサポも非常に多かったですけど、グリスタにいらっしゃるサポも数えるほどしかいないというチームもありました。

それでも、我々に負けないほどの熱い声援を送っているチームばかりで、これはおさるも常々思ってますけどサポーターにカテゴリの差などないんですよね。

J1サポだからすごいとかってのは決してないです。サポーターのクラブ愛というか、チームを支えるんだ、俺たちの声援で勝たすんだって気概はむしろJ3サポの方が多かった気がします。


そして、これもJ3ならではだなと思うのは、みんな気さくに声をかけてくれる。もちろん、J1、J2でも一部のサポを除いて基本的にはフレンドリーではあるんですけど、J3サポってコアサポでもなんでも、みんな気さくに声かけてくれる印象が強かったです。

今日はいい試合しましょうねとか、遠くからお疲れ様です。お手柔らかにお願いしますよ~なんてのはしょっちゅう言われました。

鹿児島サポさんとは試合後に一緒に飲んだりとか、秋田サポさんに「栃木はもうJ3戻ってくるなよ!」なんて言われたりしてね。相手サポさんに関してはいい印象ばかりです。



というわけで、J2復帰が決まって、みんなJ3つらかったというお話されてますけど、おさるはこういう環境でも十分楽しみましたし、トラブルも含めて(鹿児島レンタカーパンク事件とかw)、今となってはいい思い出ばかりですよ。

そりゃまたJ3やってと言われたらさすがに嫌ですし、注目度も低いし、J2チームとしてのプライドもありますし、もうJ3でやるつもりはないです。ただ、J3で戦った相手とは、相手サポさんも含めてJ2或いは将来的にJ1のカテゴリで再戦したいなと思うチームも沢山あります。


降格したときはどうなることかと思いましたけど、社長やフロントスタッフの頑張り、現場のスタッフや選手。そして我々サポーターも含めてまさに全員戦力でJ2復帰を勝ち取れたんだなと思っています。



J3の2年間振り返ってふと思い出しましたけど、昨年はDAZNもないし、スカパーの放送もないことからおさるがテキスト速報的なチャットもやりました。

アウェイ行けないサポ仲間の気持ち考えたら少しでも情報提供できたらいいなとの思いでやりましたけど、あれ、意外に反響でかかったです。それがプレッシャーになったかというと全くプレッシャーには感じなかったですけどw

やってる本人は意外に楽しんでやってましたよ。ただ、大変か大変じゃないかって言われたらそりゃ大変でしたよね。いちいちスマホに打たなきゃいけない。

でもそのおかげで試合に集中できたっていう面はあります。地方の陸上兼用のピッチが離れてるスタジアムだと誰がどうなったかよく見えないスタジアムもあったんで、目を凝らしてよく見ていたりとかね。

まあ、もう二度とあんなことはやらないですけどw



こういうことも含めて、サポーター一人一人が何とかしなきゃいけない。こういう環境になって、どうにかしたいって気持ちがよく出たのもこの2年間だったと思います。

降格してよかったとまでは言いませんけど、降格したお陰で色々見なおしたり、考えたりできたし、この経験っていうのはJ2やその先のJ1なんかに行ったとしても絶対生きていくと思います。

苦労を知っている人間って強いですからね。

なかなかできないいい経験ができた2年間でした。

J3には感謝。

でももう戻りません。