J3リーグができた当初(2013年)も漠然と考えたことはあるのですが、まあ当時の栃木SCはJ2で下のカテゴリを考えるより上を見て(目指して)応援していたので、あまり深く考えてませんでした。

でも、今こうやってJ3リーグを経験して今更ながらに思ったこと。

J3リーグとはその立場によって捉え方が変わってくるリーグだなと。


例えば今年のJ3リーグはJ2以上のライセンスを持つクラブ(栃木SC、富山、大分、長野)と持たないクラブ(藤枝、盛岡、秋田、福島、YS横浜、相模原、鳥取、鹿児島、琉球)、それからアンダー23(FC東京U23、G大阪U23、C阪U23)の3つのタイプにわかれると思いますが、そのタイプによっても捉え方が全然違いますよね。

例えば我々栃木SCのようにJ2以上のライセンスを持つクラブにとってJ3とは、J2の下のカテゴリであり、優勝して(或いは2位からの入れ替え戦で)、J2リーグにあがろうとするリーグ。

まあ、J2時代にJ1を目指そうとしていたのと図式は変わらないですよね。

あくまでJリーグのカテゴリのひとつ。

ところがJ1、J2ライセンスを持たないクラブにとってはJ1、J2とは違う、全く別の独自のリーグとして捉えてるのではないかなと。

J3というリーグの中で優勝目指す。優勝すれば賞金も出ます(2014年の場合は1位500万、2位250万)ので、それ目当てに頑張るというモチベーションも働くかもしれませんが、とにかく独自のリーグの中で少しでも上の順位でシーズンを終えたいと。

例えばJリーグ創世期はJ1しかなくて、当然昇格も降格もありませんでしたけども、その当時のJリーグみたいなあくまで独自の1つのリーグがJ3。そういう風に捉えてるのではないかなと。実際優勝しても昇格はない(できない)し、最下位でも降格はありませんからね。


そしてアンダー23のクラブにとってのJ3はあくまで若手育成の場所であり、真剣勝負の試合を行うことで若手に経験を積ませる場所だと。

ですから場合によってはメンバーも毎回のように変わるし、あえてJ1スタメンで出てる選手と一緒にプレーさせてみたりとか、練習・・・という言い方はおかしいかもしれませんが、J3とはあくまで育成の場所であると。


そして審判員。

彼らも上のカテゴリの方が報酬額も大きいわけですので、上を目指して頑張っているわけです。

そうすると、語弊がある言い方かもわかりませんが、どうしてもスキルも経験も豊富な審判員ほど上のカテゴリに行ってしまいがちで、下のJ3あたりですとどうしてもスキルが落ちてくるんじゃないかなと。

前節の失点シーン。或いは前々節のPKを与えたシーン。

あれが『誤審』でないのでしたら『誤った判定』という言葉を使えばいいでしょうか。いずれにしても正確さに欠けるジャッジであったのは事実ですし、そもそも『審判から見えない位置なので正確なジャッジができない』という時点で技術が劣っているわけで、いつでも正確なジャッジができるような位置取りを考えるのも審判員の仕事だと思うんです。


ただ、おさるが今回問題にしたいのはこれらの判定がどうこうって事じゃなくて、やっぱりこういう面でもJ3っていうのは立場によって捉え方が異なってしまうんないう事。

例えば、我々のように上を目指すクラブにとっては審判員のジャッジメント1つが死活問題になるわけです。

ミスジャッジによって勝てた試合が引分けになる、或いは勝てた試合が負けになるような事が生じて、それによって昇格できなくなった場合。我々の場合は下手するとクラブの存続にまで関わる問題になるわけです。


J1、J2ライセンスを持たないクラブにとってもミスジャッジによって敗戦となるとそれなりの痛手は同然ありますが、『少しでも上の順位でシーズンを終えればいい』というクラブは、我々のように『1年でJ2に戻らないと大変なことになる』クラブとはまた違ったニュアンスになると思うんです。


育成を目的としているクラブにとってはあまり痛手はないでしょうね。個々の育成を目的としているわけですから試合の勝敗よりも、むしろ試合で経験を積み、学ぶことを重要視しているはずです。ミスジャッジが仮にあったとしても、そこは「審判員も育成して欲しい」で済む話ですよね。


そういうジャッジメント一つにとっても捉え方が変わってきちゃうんだなと。


我々にとっては審判員というのは『カテゴリに関係なく、常に一定の高いレベルのジャッジメントをして欲しい』と思うわけですが、立場が変われば『下のカテゴリ(J3)は審判員にとっても育成の場所だから仕方ない』と捉えることになるんじゃないかと。


Jリーグ側もJ3リーグは審判員の育成を目的としてますよね。カテゴリによって審判報酬の差を作っているということは、上のカテゴリに行くほど高いスキルをもった審判員が行くってことですし、J3は育成の場所ではないというのなら、J1審判員がJ3の笛を吹いたっていいわけですから。


まあ今回は審判員を例えに出しましたけど、その他にも運営からなにから、とにかく様々な面で立場の違いによってリーグそのものの捉え方が変わるのがJ3なんだなと感じています。


それはサポーターも恐らくそうですよね。

昇格を目指す4クラブのサポーター。それ以外のただ好成績を目指すクラブのサポーター。そして、U23クラブのサポーター(はトップチームと兼任してサポされてる方が多いと思いますが)。

そういうサポーターもJ3というリーグの捉え方にズレがあるんじゃないかなと思います。


立場によってズレがあるまま対戦していくリーグ。

乱暴な言い方をすれば『絶対に優勝しなければならない』『少しでも上の順位でシーズンを終えたい』『別に優勝しなくても構わない』という立場同士が戦うリーグ。


J3をこれまで8試合経験して『正直それってどうなの?』と感じてます。

J3に関係ない立場からみれば「それはそれで面白いんじゃない?」となるかもしれません。

でも、実際その中で戦っていると、審判員ひとつとっても『こういうやり方ってどうなの?』と感じてしまうわけで。

我々は少しでも上の順位で終えればいいやという思いはないし、ましてや育成の為にいるんじゃない。何が何でも優勝しなきゃいけない立場。

勿論、他のクラブや審判員やJリーグが真剣にやっていないとは言いません。育成目的のクラブだって運営も含めてきちんとされてますし、試合も審判員も真剣勝負でやってました。

だけど、どうしてもズレがあるのも事実。


以前にも書きましたけど、サポーターにとって応援するクラブがどの位置にいるかって言うのは、生活からなにから、大きく言えば人生そのものも左右することになります。細かい話をすればアウェイ行く場所だって変わっちゃうわけですしね。

だからこそ、こういうJ1ともJ2とも違う、世界でも類を見ない特殊な形態のリーグって一方では面白い面もあるかもですけど、立場によっては「それでいいの?」と疑問に感じる場合もあるんじゃないかなと。 

そんな風に思いました。

JFLも或いは似ている部分もありますけど、さすがに育成目的のクラブってのはないですよね。


皆さんはどんなふうに感じてらっしゃいますか?


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前節ホームの大分戦。

開門後、スタジアム内を散策してるとイベントエリアで栃木SCチアーズのパフォーマンスがはじまったので、『そういえば今シーズンちゃんとみてなかったな』と思い、しばし、パフォーマンスを観ていました。

夏日と言っていいほどの好天、気温もぐんぐん上がってきたタイミング。

その中で笑顔でキレのいいダンス。

一生懸命な姿。

なんていうか、キラキラしててかっこいいなとしばし感動。


その時改めて思ったわけですよ。

彼女らもまた、スタジアムを盛り上げてくれる必要不可欠な大切な存在なんだなと。

もう、栃木SCにとってはなくてはならない存在なんだなと。

本当にありがたい事ですし、栃木SCの誇りだなと思いました。


選手や監督、コーチ、サポーターは勿論のこと、ボランティアの方々。運営に携わるスタッフ。飲食売店スタッフ。そしてSCチアーズ。色んな人がいて安全で快適なスタジアムを提供して頂いているんだなと改めて感謝の気持ちを持とうと感じました。


そんな素敵なスタジアム、栃木県グリーンスタジアム。今度の日曜日もホーム戦です。

是非お友達やご家族を連れて観戦にいらしてください・・・って書いたところで、おさるのブログ読んでる人って殆ど毎週グリスタに通ってる方ばっかじゃん。


◆今後の栃木SC関連スケジュール  
・5月15日(日) 13時キックオフ  
 J3第9節  
 栃木SC対グルージャ盛岡 
 場所:栃木県グリーンスタジアム

・5月22日(日) 13時キックオフ  
 J3第10節  
 カターレ富山対栃木SC 
 場所:富山県総合運動公園陸上競技場