『縁とは異なもの味なもの』と言いますが、この言葉の意味は本来男女関係に関して使う言葉ですが、サポーター同士の交流でもそれを実感することがよくあります。

遠地のアウェイにいくと、大体宿泊することになるんですが、そこで親しくなった相手チームのサポに地元ならではの情報(おいしいお店とか)を教えて頂いたり、時には試合後に一緒にお酒を飲みかわすことなんかもあります。


もう2~3年前の話ですが、とあるチームとの対戦後、親しくなった対戦相手のサポさんとお酒の席になり、まあ、こういう時の話題はサッカーの話しかないんですが、ふと『コアサポとかコールリーダーとか、呼び方が異なる人いますよね。何が違うと思います?』と聞かれ、『サポーターを纏めたりする重要な人物じゃないですかね。やっぱり偉い人(笑)』と答えたのですが、その方曰く『サポーターに上下関係も重要もないんですよ。みんな重要なんです。ただの役割の違いです。声を出す人、それをまとめる人、旗を振る人…ただの役割です。』と言われた事がすごく印象に残っています。

考えてみたら、おさるは試合中はゴール裏におりません。(試合前やハーフタイムはうろちょろしてますがw)

普段はバックスタンドで観戦しておりますが、だからといって、サポーターではないとは思っておりません。サポーターの定義っていうのは色々と考え方もあるでしょうが、チームに対してお金を使い、そして、試合中や試合のない時でもチームの為に行動している人はみんなサポーターだと思っております。

そこには、重要もくそもないですね。メインスタンドだからどうこう、ゴール裏だからどうこうっていうのは全く関係ないと思います。勿論、試合中に選手を鼓舞すべく熱いコールをしているゴール裏のサポにはリスペクトをしておりますが、だからといって、じゃあメインスタンドの人はそれより劣るのかというと決してそんなことはないですよね。みんなチームの為にお金を落としているわけですから。同じサポーターの1人です。

大旗を振ったり、サポーターを纏めたりする人たちにはリスペクトしております(簡単にできることではありませんし)。リスペクトした上で、自分も同じ土俵に立って応援している仲間の1人なんだなと、そんな風に感じています。


またその方は、選手に対する野次に関しても『サポーターというは12番目の選手なのだから、言いたいことがあればどんどん言えばいいんですよ。仲間に対してどう声かければいいのか、厳しい言い方をすることで奮起できるんだったら厳しく言えばいいんです。同じピッチに立つ仲間に対する言葉づかいなんて、そんなの簡単じゃないですか。』とおっしゃってました。

なるほどなと。差別的な言葉を使うとか、汚い野次もたまに聞きますが、『仲間に対する言葉』というのを意識すれば、どういう言葉がよくてどういう言葉が悪いかっていうのはおのずと見えてきますよね。


そんな風に色々と勉強になったり考えさせられたり、時間のたつのも忘れ語り合うことがあります。そして、サッカーの話題をしていると、いつしか対戦相手のサポだったということを忘れる時があります。


でも、考えてみたら年に2回だけ(厳密にいうとプレーオフや天皇杯とかありますけど)敵になりますが、それ以外では同じように愛するチームがあって、同じように週末、地元や対戦相手のスタジアムに通う仲間なんだなと。代表戦では同じチームを応援するしね。そう考えるとものすごく親近感がわきます。

敵対するのは対戦の時だけ。

おさるは他チームのサポーターに対してそんな風に感じております。

ですから、例えば対戦日のグリスタに行く途中。近くのコンビニとかスーパーとかで対戦相手のユニを来たサポに遭遇するときがあります。そんな時は『こんにちは』『遠くからお疲れ様です』と声をかけませんか。

おさるは『こんにちは。今日はいい試合しましょうね。』くらいは言うようにしています。

だって、前述したように敵対するのは試合の時だけで、普段は仲間だもの。愛するチームの為に遠くから大変な思いしてここまで来たわけでしょ?

それに対戦相手のチケット収入だって栃木SCの収入になるわけだし。

栃木県民は人見知りで排他的な県民性だとよく言われますが、そういうのを払拭して、他チームのサポにもフランクに接することができると、そこから友情が芽生えて一緒に飲んだりする仲になるかもしれませんよ。


・・・そういえば、アウェイ観戦後、スタジアム発のシャトルバスに並んでいた時に目の前の相手サポが声かけてきたのがきっかけで、一緒にお酒飲んだりするようになったサポもおります。今はカテゴリが違っちゃったので(どのチームかわかりますねw)今年はお会いできなかったですけど、また同じカテで再会したいな。